輸入食品か国内流通品かで異なる検査機関
- 輸入食品…国(検疫所)が輸入食品監視指導計画基づき監視指導を実施
- 国内に流通する食品…各都道府県の自治体が食品衛生監視指導計画に基づき監視指導を実施
輸入食品の検査
輸入者は食品等輸入届出書を、検疫所を経由して厚生労働大臣へ届出し、食品は検疫所の食品衛生監視員が食品衛生法に適合しているか否か審査します。検疫所で実施される検査には以下のものがあります。
モニタリング検査
食品衛生法違反の可能性が低い食品等について、種類毎に量、件数、違反率等の問題が生じた場合の危害度等を勘案した年間計画に基づき、検疫所にて実施される検査。違反があった場合は、モニタリング検査の頻度が引き上げられます。
命令検査
輸出国の事情、食品の特性、同種食品の不適格事例から、食品衛生法違反の可能性が高いと判断される食品等について、厚生労働大臣の命令により輸入者自らが費用を負担し実施する検査。適法と判断されるまで輸入手続きを進めることはできません。
自主検査
輸入者自らが、輸入を計画している食品が食品衛生法の規格基準に合っているかを、予め調べるために行う検査。
輸入食品の検査体制
国内流通品の検査
国内で製造又は販売される食品について、年間計画※に基づき保健所及び市場食品衛生検査所が製造所や販売店等から必要な量の食品を採取し、検査を行います。違反が発見された場合は、廃棄、回収等の措置が取られます。また、生産、製造、加工等を行った施設が検査実施地域以外の場合は、関係都道府県市等に連絡し、連携して速やかに措置を講じます。
※年間計画事例・・・年間約100検体を検査(残留農薬200成分)(平成19年度 福岡県食品衛生監査指導計画より)
収去検査
国内で製造及び流通・販売される食品等の安全性を確認するため、各地方自治体の監視指導計画によって実施される検査。
立入検査
食品等関係営業施設に対する検査。立入計画に基づき実施。
基準値を超えて検出された場合…
検査結果にて基準値を超えて検出された場合、改善指導、販売・出荷停止及び該当ロット回収などの行政処分が実施される。
※都道府県等違反事例
- いちごにホスチアゼート0.44ppm(基準値:0.05ppm)が残留し、自主回収及び出荷停止
- かぼちゃにヘプタクロル0.07ppm(基準値:0.03ppm)が残留し、出荷は一時停止、在庫品は自主回収され焼却処分